清水亮さんの新作『最速の仕事術はプログラマーが知っている』感想
「IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」から天才プログラマー/スーパークリエイターと認定されている、清水亮さんの新作「最速の仕事術はプログラマーが知っている」を読みました。 ものすごくキャッチーなタイトルですねw
私もプログラマーの端くれなので、清水さんがどんな仕事のこなし方をしているのか、非常に興味がありました。
- 作者: 清水亮
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2015/07/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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なぜ今、ビジネスの頂点にプログラマーあがりの人が君臨しているのか?
スティーブ・ジョブズはこんな言葉を残しています。
「アメリカ人は全員コンピュータのプログラミングを学ぶべきだと思うね。
なぜなら、コンピュータ言語を学ぶことによって考え方を学ぶことが出来るからだ。」
ビル・ゲイツ(Microsoft)ラリー・ペイジ(Google)
ジェフ・ベゾス(Amazon)マーク・ザッカーバーグ(Facebook)
といった経営者は、みんなプログラマー出身者。
プログラミングから学べる思考法こそ、彼らのビジネススピードの原動力なのです。
KISS(Keep It Simple, Stupid!)原則 = 「シンプルにしておけ、この間抜け!」
DRY(Don't Repeat Yourself.)原則 = 「同じことは書くな」
YAGNI(You Ain't Gonna Need It)原則 =「必要になってからつくれ」
プログラマーの世界には、こうしたムダを削ぎ落とすための数々の原則や仕組みがあります。
本書ではそこから導き出される実践的な仕事術を、
国家認定天才プログラマーであり、経営者でもある著者が伝授します。
この本はプログラマの効率化とライフハックを関連付けていて、プログラマーなら当たり前の原則である、KISS原則、DRY原則、YAGNI原則を軸に仕事術が語られていました。
印象に残ったポイントをまとめてみます。
DRY原則に基づき、よく使う表現はすべて、辞書登録してメールは5秒で送る。
長文にWordは使わずテキストエディタを使う。Markdown記法を使えばキレイな文章が仕上がる。
プレゼン資料は直前に書け。アイディアをカタチにするときに、その時の最先端の話題をフォローしておくかおかないかだけで、できあがったプレゼン資料の効果はまったく異なる。
エジソンは手抜きの天才だった。怠けるために考える。くだらない仕事はすべて機械にやらせた。
インターネットに公開されている情報は情報受信者のためではなく、発信者のために作られている。
ハッカーの道とは、持続的な改善と反復を積み重ねていくこと。ハッカーとは、物語は常に向上できる余地があり、完璧なものは何もない。と信じている人のこと。
プログラマーの職業的美点は、他のどの職業人よりも自分が無能であることに自覚的であること。
匿名チャットで経営会議すれば、権力者も自分のアイディアを、仕事をよく知る人たちに同じ目線で共有できるし、平社員やアルバイトでも社員と対等に話ができる。
リーダーは働いたら負け。NEETであれ。
本書内で登場する、「プログラマー的な考え方」は、合理的に仕事をこなす上で、非常に納得できるものが多く、面白い本です。